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zoom RSS 【769】 汽笛合図と60.3ダイヤ改正

<<   作成日時 : 2017/02/13 06:00   >>

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近年、鉄道車両の汽笛を聞く機会はあまりありません。
昔は、出発するときには必ず汽笛を鳴らしたものです。汽笛はむやみやたらに鳴らすものではなくて、国鉄では運転取扱基準規程で「汽笛合図」が規定されていました。

「合図」とは「形、色、音等により、従事員相互間でその相手者に対して、合図者の意思を表示するものをいう。」
「汽笛合図」とは機関車、電車、気動車等の汽笛により行う合図をいう」

とされ、いくつか汽笛合図の方式が規定されています。その中から抜粋すると、

運転を開始するとき、すい道、雪おおい、散火かこい、長い橋りょう等に近づいたとき及び注意を促すとき⇒「‐」(適度汽笛)
車掌を呼び寄せるとき⇒「‐‐―」(適度汽笛×2+長緩汽笛)
危険を警告するとき⇒「・・・・・」(短急汽笛数声)
機関車を2両以上連結した列車又は車両が運転の途中で惰行運転に移るとき⇒「−・・」(適度汽笛+短急汽笛×2)

蒸気機関車マニアの方でしたら、「−・・」の汽笛合図はポピュラーでしょう。

今、汽笛合図がどのように規定されているのかは存じませんが、国鉄時代には今回紹介したほかにも、いくつも合図方式が規定されていました。
画像

このうち名古屋鉄道管理局管内では昭和60年3月14日のダイヤ改正時から、騒音防止の一環として列車が運転を開始するときの汽笛合図で、「停車場から運転を開始する場合の汽笛合図」が省略されることになりました。このときの対象列車は電車列車と気動車列車に限られ、機関車牽引列車は対象になっていませんでした。また、対象線区は管内全線でなく、東海道本線(米原〜西小坂井間)と美濃赤坂線・垂井線・中央西線(名古屋〜坂下)でした。古くから首都圏の国電区間で汽笛合図省略が実施されていることは承知していましたが、他局の実態を私は知りません。また機関車牽引列車や管内の他線区の汽笛省略実施時期も知りませんが、名古屋鉄道管理局では、このときが、運転を開始する場合の汽笛合図が省略されるようになった最初でしたので、この時期から続々と全国的に実施されていったのではないかと推察します。

この時のダイヤ改正では、名古屋鉄道管理局管内では「国電」を意識して、東海道本線と中央西線の普通列車の大増発が行われました。汽笛合図の省略は列車本数が増えたので騒音防止上必要…という理屈なのでしょう。
画像
地元密着ダイヤと引き換えに、このダイヤ改正では長距離列車が削減され、名古屋鉄道管理局関係では名古屋〜新潟間を結んでいた急行赤倉号が、特急しなの号と急行南越後に分割される形で廃止され、旧来の国鉄色が薄くなったダイヤ改正でもあったわけです。東北・上越新幹線はこのときから上野駅に乗り入れるようになりましたから、決して多くはなかった中京圏対新潟の需要は、首都圏経由の新幹線の乗り継ぎで対応可能ということなのでしょう。国鉄分割民営化まで、あと2年を残したときのことで、着々と民営化に向けての準備が進んでいたのでした。




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コメント(16件)

内 容 ニックネーム/日時
 こんにちは、しなの7号様。
私は蒸気時代の記憶はほとんどありませんが、DL牽引の客レには好んで乗っていて「OO列車発車!」の無線の後ピヨーッ
と鳴る汽笛が好きでした。電車は運転台の戸閉ランプ点灯で発車なのに気動車はブザーで出発合図をしていてその違いが
子供心に不思議でした。私の会社の話ですが、駅員から晴れて車掌になるとラッシュ対応でホームにいる後輩たちに汽笛を鳴らしたり、前照灯をパッシングしたりして「早く来いよ!」とエールを送ったりしたものですが、今ではすぐに「乗務員が遊んでいる」と苦情が来るので厳禁です。
門鉄局
2017/02/13 14:21
門鉄局様 こんにちは。
私が国鉄に就職して荷扱をしていたころ、一緒に乗務する専務車掌(荷扱)の方が、無線機で「〇〇列車発車!」と出発合図をしているのを見て、自分もやってみたいと思ったものでした。汽笛はその応答でもありますから、自分の指示で汽笛が鳴り、列車が起動するのは、列車を「掌る」仕事をしているという実感が湧く瞬間でもありました。気動車や電車でも同じようなものですが、わざわざマイクに向かって喋る手間がある分、自分の責任で列車を動かしているのだという実感は機関車牽引列車のほうが大きかったですね。

規定にない汽笛や前照灯の私的使用は車掌でも同じようなもので、おっしゃるような使用方法はしたことがあります(^◇^)
パッシングしないと、あとで「挨拶がなかったぞ」と言われたり…
しなの7号
2017/02/13 17:47
しなの7号様、こんばんは。
汽笛の取扱に規定があったのですね。初めて知りました。ある程度運転士さん任せなのかと思ってました。
国鉄時代、京都駅から山陰線に乗車した際、必ず汽笛が鳴り、ガタンと動き出す、この瞬間が好きで好きでたまらなかった記憶があります。
確かに出発時の汽笛、聞けませんね。あっけなく発車するので物足りなさを感じてしまいます。汽笛が鳴り『さあ旅に出るぞ!』とテンションが上がるものですが…
はやたま速玉早玉
2017/02/13 20:32
はやたま速玉早玉様 こんばんは。
汽笛は車種によってさまざまな音色があって、発車するときに聞けば、その違いが判り、鉄道趣味の面白さの一つでもありました。車種によって音色が違ったりしましたし、SLだと同じ形式でも個性があって、音色で何号機かわかる機関車さえありました。
線路端でカメラを構えていると、突然ヘッドライトが点灯し、シャッターを切って機関士に手を挙げると汽笛一声。余計に鉄道が好きになるひと時でした。汽笛は、機関士と機関車が一体化した器官のようです。そして国鉄車両の汽笛の音色は、とても美しかったと思います。
しなの7号
2017/02/13 21:03
しなの7号様 こんばんは。
「汽笛」そういえば、最近、聴いていないですね。国鉄の頃、まず最初のうかぶのは、発車時の長一声、そして工事区間進入や橋梁そしてトンネル進入前の短一声などでしょうか。
昔(あまり昔を懐かしむのは良くないのかしれませんが。)高校受験の勉強をしていた頃、紀勢本線の雲出川橋梁を渡る急行「紀州」の通過音に勇気付けられ、「さあ、あと3ページやるかあ!」と思ったものですが、たまに聞こえるキハ58の短一声が自分にとっては励まされているようにも思えました。
世の受験生。頑張れ!

2017/02/13 22:50
こんばんは。
内田百闥阿房列車のなかで山系氏だったか、汽笛という国鉄部内誌表紙の表題を平仮名で左書きか右書きのどちらで標記するか論争になったものの、結局は平仮名だとどちらで書いても同じだったという件りを思い出しました。
管理局ごとに汽笛吹鳴の違いがあったのですね。実際には管理局またがりで運転される乗務員も居られたと思いますが、他管内のルールを順守することになるのでしょうか。
「・・・・・」は一度だけ聞いたことがあります、ただし私鉄で足元空気笛ではなく手押し電子笛で。大宮-十三間無停車時代の阪急京都線特急梅田行きに乗っていたところ、国鉄ガード下を潜り抜けた大山崎駅通過直前に線路侵入があり、急停車。怪我はなかったようですが、管轄駅?の地平高槻市で報告のためか運転停車、駅進入前に危険警告笛が聞けました。あれは一般の人たちにも平時でないことが伝わりそうでした。

NAO
2017/02/13 23:56
天様 こんにちは。
「汽笛一声新橋を」と唄われていますが、発車時の汽笛一声のイメージは蒸機以外にはイメージできにくくなりましたね。気動車も電車もちゃんと鳴っていたのを忘れかけてしまうほど時が流れました。汽笛の音とともにロングレールの普及で規則正しいリズムを聞くことも少なくなり、鉄道の「音」も変わりました。私の高校時代は、学習机の前に列車ダイヤを貼っておき、テスト前には早寝をして未明に起きて、当時何本もあった夜行列車や貨物列車のジョイント音を楽しみながら、一夜漬けならぬ朝漬けをしていました。4時半を回り、寝台車が付いた名古屋行「きそ」の音がするころになっても、その日のテスト範囲まで手が付いていないと焦ったものです。小駅の近くですから、すべて列車が通過するので汽笛は聞こえませんでしたが、風向きによっては早朝の静寂の中、隣駅のD51貨物列車が発車するときの汽笛が聞こえることもありました。
しなの7号
2017/02/14 14:41
NAO様 こんにちは。
山系氏は国鉄本社勤務の方でしたね。
国鉄では本社で定められた規定を受けて、管理局など下部組織で適用線区や例外を決めていましたから、国電区間のような特殊な区間では、古くから独自に汽笛合図が省略されたり、禁煙区間が設定されたりしました。管理局ごとに本社が規定を適用する管内線区や区間を指定したり、必要な事項を規定したということでしょう。当然、乗務員は乗務範囲の規定を知らなければなりませんから、私どものように、乗務線区が名古屋・静岡・天王寺・大阪・長野の各鉄道管理局にまたがると、そのすべての鉄道管理局の運転取扱基準規程の規定本はもちろんのこと、CTC区間があった天王寺・長野・名古屋局のCTC区間も各局別に取扱が異なっており、それぞれの局の規定本が別に貸与されていましたが、特に他局管内における異常時の取扱には不安が伴いました。分割民営になる前から、広い国鉄にはローカルルールが存在したわけです。

ご経験の例では、
運転掛(操車担当)を呼び寄せるとき「- -」
とは違うみたいです。
非常事故を生じたとき「・・・・・―」
というのもありましたが、状況から、その例とはたぶん違うでしょう。「とにかく駅員出てこい!!」という意志でしょうか? 列車無線がないころの汽笛合図はたいへん有効であったと思います。
しなの7号
2017/02/14 14:42
しなの7号様、こんばんは。再コメント失礼致します。
おっしゃる通り、国鉄車両の汽笛は美しかったですね。飾り気はありません、ましてやメロディーもありません。しかし鉄道ファンが汽笛と聞いて真っ先に思い浮かぶのはJR車両ではなく国鉄車両のモノではないでしょうか。
今日(日付変わってしまいました…)は昔京都駅で撮影したキハ47の写真を久し振りに引っ張り出しました。発車時の汽笛、保津峡のトンネルに突入時の汽笛、思い浮かびますね。良かったなぁ(*≧∀≦*)

以外全く関係ない話題で申し訳ございません。職場の方よりバレンタインデーの義理チョコ頂きましたが、開けてビックリ!
蒸気機関車、貨車、客車、電気機関車の形なのです。
しかも客車は私の大好きなオハフ33そっくり。電気機関車は北恵那鉄道デキ251そっくりです。
これは嬉しい(*´∀`)♪ウフフ
はやたま速玉早玉
2017/02/15 00:37
はやたま速玉早玉様 こんにちは。
キハ55系以降キハ40系まで続いた気動車のタイフォンは2個あって素敵な音色ですね。今の時代、たまに鳴らされるJR東海の電車のタイフォンは「屁」の音みたいで品がないです(^^;)
連続するトンネルに近づくたびに鳴らされる汽笛も、ほんとうに旅情をそそるものです。そういう区間をすぎると次の街。荷坂峠を連想します。
「鉄」を意識していただくプレゼントは、この上なくうれしいものです。その送り主の気持ちが。
以前、私がいただいた鉄関係のプレゼントはこちらで書いています。
【424】「鉄」へのプレゼントいろいろ
http://shinano7gou.at.webry.info/201310/article_9.html
しなの7号
2017/02/15 09:24
しなの7号様こんばんは
汽笛は一般の人からすると
出発進行!と言う自分を奮い立たせるような元気な掛け声(違います)
とともに鳴らすものという認識でしょうか
今は騒音なんですかね
ずっと鳴らしているわけでもないのに
棒名鉄さんのミュージックホーンもそれが原因で廃れていったとか
さて
自分にとって汽笛は貨車入換え作業では重要なものでした
私が構内職についた頃に手旗から無線に代わりました
無線では機関士の復唱があるのでまだ良いですが
手旗では唯一の確認方法ですからね

あと鉄道通信教育とかで
合図者の方に来いという表現がなんかおかしかったものです
ヒデヨシ
2017/02/15 21:09
しなの7号様、こんばんは。
『屁』の音…笑ってしまいました。
【424】「鉄」へのプレゼントいろいろ、拝見致しました。このような鉄関連のプレゼント頂けると、私自身を認めて下さっている気がします。本当にその『気持ち』嬉しいですね。切手は使用するのがもったいない、是非とも手許に残したいです。
あ、チョコは…素直に食べる事にに致しましょう(笑)

職場で趣味を公表、ここからコミュニケーションが図れ、人間関係がうまくいけば、これほど素晴らしい事はないですね。



 
はやたま速玉早玉
2017/02/16 00:10
ヒデヨシ様 こんにちは。
汽笛合図に出発進行の称呼は、一般常識では掛け声のように認識されていますね。
稲沢の独身寮にいたころはDE11の汽笛と、ターボチャージャーの音が混じったエンジンを吹かす音、連結の衝撃音が聞こえていました。今でも稲沢へ行くと機関区からは汽笛が聞こえ、郷愁の音として捉えていますが、あのころ暑い夏の深夜、エアコンもなく開放した部屋に響くそれらの音は騒音でした。
入換作業とかブレーキテストの汽笛…そういえば、私どもが機関士に通告したことに対する汽笛合図があったことを「お釜が鳴いた」と、まるで生き物のように言っていましたね。
鉄道学園の講義で、教官は「合図者の方に来いの合図」のことを「来たれの合図」と表現しておられ、なんかおかしかったものです。
しなの7号
2017/02/16 14:47
はやたま速玉早玉様 こんにちは。
いや、ほんとに今どきの電車のタイフォンは品のない屁の音だと思います。
一日の活動時間の多くを過ごす職場では、楽しく過ごしたいものです。人間関係がよくないと一日が長く感じます。プライベートなことは仕事場では切り離して話されない方もおありでしょうが、引かれない程度(ここのところが重要ですね)に話をすれば、自身が理解していただけて、協力関係も生まれて仕事の能率も上がるものと考えています。
しなの7号
2017/02/16 14:47
しばらくご無沙汰いたしましたが記事は繰り返し読ませていただいております。そう言えば高校時代は乗降が終了して発車する時汽笛が鳴っていましたね。すぐそばで鳴らされてびっくりしたこともありました。よく子どもさんは「汽車がおならした」と言っていました。形式は今と同じ115系だったのですが当時は汽車と言う人が圧倒的。私は電車なので電車と言っていましたけどね。
鉄子おばさん
2017/03/05 06:21
鉄子おばさん様 こんにちは。
キャッチフレーズに「国電」を使ったのは、「汽車」からの脱皮を狙ったのでしょう。しかし「国電」が死語になりました。
今はおならをしなくなり上品になりました。乗車する場合は「列車」がどんな種類にも使えて便利ではないでしょうか?
しなの7号
2017/03/05 09:53

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【769】 汽笛合図と60.3ダイヤ改正 昭和の鉄道員ブログ/BIGLOBEウェブリブログ
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