【732】 北恵那鉄道34:「廃止翌日・モ565の搬出作業」

路線廃止の翌日に中津町駅から山之田川駅に回送されたのは、
愛知県内に売却保存されるモ565とデキ251
山之田川でバス停として保存される予定のク81
この3両でした。
画像

山之田川駅へ回送された3両は、すぐに側線に転線しました。手前から、モ565・デキ251・ク81

直後に架線の送電は止められて、側線の架線が切断されました。最終日のお祭り騒ぎより、こういう瞬間のほうが廃止されたのだという思いが胸に突き刺ささってくるものです。
そのあと、売却先企業の手によって、モ565とデキ251には「長い間おつかれさまでした」と書かれた横断幕が取り付けられました。搬出のため架線が切断されて垂れ下がっているのがわかります。
画像


一方、この山之田川でバス停待合室として保存されるク81からは、前照灯や室内のヒーターなど再利用できそうなパーツが車庫の方々の手で取り外されていきました。
画像


そして、モーターカーにそのパーツ類を満載して中津町の車庫までピストン輸送されていました。
画像

取り外されたク81のパーツは名鉄で再利用するということでした。ク81は、後日バス停のそばに敷かれたレール上に移動し、保存されました。ク81のその後については、日を改めて記事をアップしますが、この日いったん外されていた前照灯は復活して取り付けられました。

ク81の作業に並行して、この日の一番の大仕事になったのはモ565の陸送準備でした。陸送業者の手によって、モ565の車体は大型のトレーラートラックへ載せられ、パーツや台車は切り離されて、別のトラックで陸送されたのでした。行先は愛知県内でした。
画像
画像

パンタグラフの取り外し、台車の切り離しなど。

車体がトレーラーに固定されたのは夕方でした。
画像
画像
画像


デキ251はその日、山之田川駅に留置されてから夕刻まで動きはありませんでしたので、後日モ565の後を追って陸送されたものと思われますが、私は仕事のため、その搬出の様子を見ていません。
ちなみに後日、中津町に残った車両のなかで、モ561が下付知駅へ、ク82が美濃福岡駅へ、モ562とモ564が山之田川へと、回送されましたが、その回送にも立ち会えませんでした。特に下付知へ行ったモ561と美濃福岡に行ったク82の回送目的は、現地での展示保存かバス停待合室としての利用が前提になっていたと思われたのですが、どのような理由があったのかわかりませんが、山之田川のモ562とモ564も含め4両とも、留置されたそれぞれの駅跡で解体されてしまったのでした。

しばらくしてから、モ565とデキ251の保存状態を見るために、売却先の愛知県海部郡弥富町(現弥富市)へ出掛けました。そこは交通量が非常に多い国道23号線沿いで、ガラス越しに動物を見ながら食事ができるレストランでした。その横に2両は連結されて保存されていました。565のほうは再塗装され、室内は営業用として利用され公開されているようでしたが、外観しか見てきませんでした。デキ251のほうは現役時代の塗装のままで、運転室内には段ボール箱が積まれていました。物置代わりだったのか、無断侵入を避けるためのバリケードだったのかは判然としません。
画像
画像

私が保存後の彼らを見たのは、この1回だけでした。何年あとだったか忘れましたが、このレストランを経営する会社が倒産したと聞きました。その後かなり時を経てから、自動車でその後の様子を確認しに行ってみたのですが、たぶんここだろうと思われた場所は更地になっており、2両の姿は見当たりませんでした。




商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。

北恵那鉄道【電子書籍】[ 清水武 ]
価格:1080円 (2016/8/22時点)



ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 26

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた 驚いた
ガッツ(がんばれ!)
かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい

この記事へのコメント

  • 常夜燈

    愛知県小牧市にラーメン屋として
    現れたのはク82ということでしょうか?
    2016年10月20日 07:44
  • しなの7号

    常夜燈様 
    結果から申し上げますと、保存されたク81が後に小牧に移動しました。小牧の画像も含め、後日アップします。
    2016年10月20日 08:29
  • NAO

    こんにちは。
    保存として設置された頃は綺麗な状態のようですね。でも実際に維持するのは想像以上に大変なのだと思います。
    以前、地元市内商業施設駐車場奥に何かの店舗らしきサシ581の車体が置かれていたのを、車で通るたびに見ていましたが、いつでも行けると思いながら気付けば撤去されたあとでした。現役時代は乗ることが叶わなかった車両、雰囲気だけでも見に行けば良かったものを、今となってはあとの祭りです。
    2016年10月20日 17:37
  • しなの7号

    NAO様 こんばんは。
    鉄道車両を保存し維持管理するには、よほどの想いと手間暇をかける気力と知識、根気と資力が継続的に必要でしょうね。
    保存されたのでメデタシメデタシと思うのは、ほんの一時のことで、北恵那鉄道在籍車両のうち残る車体は現在一つもありません。商売の客寄せを目的にしたと思われる保存形態の場合は特に短命な車両が多いように思います。
    2016年10月20日 20:24
  • はやたま速玉早玉

    しなの7号様、こんばんは。
    今現在、3両とも塗り替えたりせずに、当時の塗装のままで保存されているのでしょうか?次回のブログが楽しみです。

    私は、鉄道車両は『現役でお客さんを乗せて走行してナンボ』と、おもいます(あくまで個人的意見です)。しかしながら車両メンテナンス、維持費などを考慮すれば、かなり難しい事ですが…
    2016年10月20日 22:48
  • しなの7号

    はやたま速玉早玉様 こんにちは。
    山之田川のク81のその後は来週アップします。
    モ565とデキ251については、本文最後に「更地になっており、2両の姿は見当たりませんでした。」とだけ書きましたが、現況は別の商業施設になって、線路が敷かれ2両が展示されていた場所はそこの駐車場となっているみたいで、北恵那鉄道の車両で現存するものは一つもないものと思います。将来にわたって保存車を維持管理することは、相当な困難を伴うものですね。
    2016年10月21日 10:10
  • 門鉄局

     しなの7号様、こんにちは。
    北恵那鉄道の保存車両は全てなくなってしまったのですね、とても残念です。廃止当時は惜しまれ騒がれてもしばらくすると忘れ去られ放置状態、やがて危険物や厄介物扱いされ廃棄。こんなことなら安易に保存などして欲しくないと思います。私が今気になっているのは梅小路公園の京都市電たちです。廃止後40年近く交通局の敷地内で大切に保管されてきましたが、京都鉄道博物館の向こうを張る為か展示公開されるようになりました。問題は展示方法で入場自由なうえ一部の車両は野晒し、車内を売店などに改装した物もあって到底「文化財」の扱いとは言いかねる点です。動態保存されたN電も経費削減策としてバッテリー動力化されポール回しなどただの「演技」になっています。歴史を正しく伝えることが保存の意義だと思いますが、これでは公園の遊戯物か遊園地のアトラクションと変わらず日本を代表する観光地として恥ずかしく思うと同時に市電たちが不憫になります。

    2016年10月24日 16:44
  • しなの7号

    門鉄局様 こんばんは。
    今回アップしたモ565とデキ251は、商業利用のための売却というべきでしょう。文化財としての価値を認められたとは言い難いようで、こういうケースでは、大多数が短命に終わりますね。梅小路公園の京都市電のようなケースも、同感です。鉄道の博物館になると管理は行き届いているようですが、どこもテーマパーク化してしまったように思えます。一人でも多くの人々に鉄道を理解し親しんでいただくのは大いに結構なことではありますが…
    日本では伝統のある建築物なども平気で取り壊されます。身近なところに文化を感じることが少ない国民性なのでしょうか。
    2016年10月24日 22:27
  • しげぞう@

    しなの7号様、こんばんは。
    この二両が保存されていたレストランは、割と実家から近かったのですが、行った経験がなくて、非常に残念な思いです。確か動物レストランだったような。
    思えば廃車になった車両たちの殆どが解体されてしまうわけで、動かないとはいえ、第2の場所で余生を送ることが出来る車両は幸せなんでしょう。前にもお伝えした田口鉄道の車両も、立派な屋根の下で保存され、きっと嬉しいのかなと。
    各地の保存車両を巡ってみるのも楽しそうですね。
    また宜しくお願い致します_(._.)_
    2016年11月08日 17:42
  • しなの7号

    しげぞう@様 こんばんは。
    保存車両も時が経つと劣化が進んで維持管理が大変なようです。十数年前に各地の保存車両を巡った時期がありましたが、きちんと管理されている車両ばかりではないのが実情で、哀れな姿で見るに堪えないものや、弥富のモ565とデキ251のように解体されていく車両も少なくないように思えます。田口鉄道の車両のようにしっかりした保存車には、しっかりした管理をされている方が必ずおられ、並々ならぬ努力をされておられるものと思います。
    そうして往時をしのぶことができる状態にしていただいていることに、感謝!ですね。
    2016年11月08日 17:58

この記事へのトラックバック